はじめての花火大会は涙の記憶~40日目
わーい、花火大会だー!!
しずえさんが朝っぱらから浮かれてるよ。
どんだけ楽しみにしてるん。
案内所の外でのお仕事は久しぶりらしいよ。
でもって、今日の花火大会ではマイデザインで「さらっと」描いた花火もあげてくれるって。
みんなそんなに「さらっと」描けるん?
てかさ、マイデザインの枠って足りてる?
私は自分では描かないのでみなさまの描かれたマイデザインを拝借させていただいてるんですけど、まあそれはそれは素敵なマイデザが多いこと。
これ素敵ー、うわーこれもいいじゃん。とかやってると、すぐに枠がいっぱいになっちゃう。
せめてあと10枠くらい増やしてくれればありがたいんだけどなー。
あ、花火大会から話がそれてしまった。
つねきちもやってきた。
またまたアヤシイ店をひらくつもりなん?
たぬきちー、なんかヤバい商人が紛れてますよー。
え? 今日はちゃんとした出店だって??? ほんとかなー。
そういや、ドレミちゃん以外のみんなは浴衣持ってなかったな。
せっかくの花火大会だもんな。みんなに浴衣とかを配ってこよっと。
というわけで、エイブルシスターズに行って、浴衣や着流しなどを購入。
(・・・・そう、これがまさかの出来事のはじまりとも知らずに)
サラには、帯の色を髪色に合わせたものをチョイス。
ジェシカには濃いめの色の浴衣を。
うん。カッパスーツの呪縛から解き放たれてよかったわ。
ダルマンはそれどころじゃなかったので、あとまわし。
(あとでちゃんと配ってきたよ)
レムには渋めの色をチョイスしたら、なんか時代劇に出てくる村人の子どもっぽくなっちゃた。柄物の方がよかったかな。
でもって、おれいにカフェの制服くれたよ。
はやくカフェをオープンしてほしいのね。ご飯食べたいのね。
フラッペにもアデレートにも、さすけにもボブにもクロベエにも全員配りあるいて、さあ、いよいよ夜のお楽しみ花火大会のはじまりです。
広場前にみんな集まってるんかな。
そうだ、私も浴衣着なくちゃ。ドレミちゃんとお揃いのやつ着ようかな(てへ)。
ドレミちゃん浴衣を2着持ってるしどっちの浴衣着てるんだろうか。ちょっと見てこよっと。
え?
えええ???
どゆこと!?????
手持ち花火くれたよーわーい。
じゃないって!!!!!!!!
ななななななんで、ドレミちゃん浴衣着てないの!??
私、あげたよね、浴衣2着もあげてるよね。
なんでそんなカフェの制服着てるの!?
やだ。
もう泣きそうなんだけど。
みんな浴衣着てるのに。
なんでドレミちゃんだけお仕事の合間にかけつけてきました、みたいになってるのよー。
もしかして浴衣って今日プレゼントしないと着てくれなかったりするの!?
えーっ、そんな仕様。聞いてないよー。
慌てて、エイブルシスターズに駆け込んで、浴衣を買ってきたんだけど、ドレミちゃん花火に夢中で渡せなかった・・・・。
何度も何度も話しかけても、楽しそうに花火の話しかしないドレミちゃん・・・。
もしかして、花火に没頭することで浴衣のことを忘れようとしているのかも、と勘繰っちゃうくらい、無理してはしゃいでるんじゃないのって心配になるくらい・・・。
ああああ。せめてせめて。今からでも着替えてくれたら。
そう思う私の気持ちは、どこにも行き場がなくて、広場をぐるぐるぐるぐるぐる走り回るしかなかったのです。
その無邪気な笑顔が今日は胸に突き刺さる。
次の花火大会には、ぜったいぜったいぜったい浴衣着せてあげるからね。
ドレミちゃんのまえでは浴衣着れなかったから。
今夜の花火はひとりで見ることにします。